里親とは
「里親」とは、親の病気、離婚、そのほか様々な事情で家庭での養育を受けることができない子どもたちを、自らの家庭に迎えて愛情とぬくもりをもって養育する人のことをいいます。
里親制度は、児童福祉法に基づいて、里親となることを希望する方に子どもの養育を委託する制度です。
近年、児童虐待や配偶者からの暴力、貧困などで子どもや家庭を取り巻く環境が大きく変化しています。社会的養護として、より家庭的な養育環境を提供する「里親」の存在が重要となっています。
■里親と養子縁組との違い
里親というと「養子縁組制度」と同じようにイメージされることが多いですが、制度上は別のものです。
里親制度では、家庭での養育が困難になった子供たちをある期間養育し、可能な場合は実家庭(元の家庭)に帰ります。親権は生みの親にあります。
養子縁組制度は、日本には普通養子縁組と特別養子縁組があります。特別養子縁組は子どもの福祉のためにある制度です。子の親権も育ての親に移譲され、戸籍の上でも「長男」、「長女」と記載されます。
■里親に委託される期間
里親に委託される期間は、子どもや家庭の状況によって変わります。
数日間、数週間、数ヶ月という短期間の場合や数年~10数年と長期になる場合もあります。
■里親の種類
里親には次の種類があります。
■養育里親
保護者のいない子どもや虐待などで保護者が養育するのが適当でない子どもを養育する里親です。(養育里親研修を修了することが必要です。)
■専門里親
虐待を受けた子ども障害のある子どもなど専門的な援助を必要とする子どもを養育する里親です。(専門里親研修を修了することが必要です。)
■親族里親
実親が死亡、行方不明、拘禁、入院などで養育できなくなった子どもを3親等以内の親族(祖父母、叔父、叔母など)が養育する制度です。
■養子縁組里親
保護者のいない子どもや家庭での養育が困難で、里親と永続的な関係性を築くことが最善の利益となる子どもと養子縁組することを希望する里親です。(茨城県では養育里親研修を修了することが必要です。)